力学編 第12章

拘束された剛体

剛体上の1点を固定した場合の運動方程式は式(7)、2点を固定した場合は式(15)で与えられる。

剛体に拘束条件を追加して、1点または2点を固定した場合の運動を求めたい。

剛体に拘束条件を加える場合、固定点を基準にとるのがよい

例えば、剛体上の1点 𝒙0 を固定すれば、コマ(軸の先端が固定されている)のような運動になるし(右図左)、2点 𝒙0,𝒙1 を固定すれば、「その2点を通る軸」の周りの回転運動になる(同右)。

運動方程式の導出は、前章に沿えばよい

運動を計算するには運動方程式を導出すればよいわけだが、導出の手順は、「固定点を表す拘束条件」が増える以外、前章の自由な剛体の場合と基本的に同じである。ただし、剛体の基準点は、重心 𝒙g ではなく、固定点 𝒙0 にとるのが自然だろう。第11章では基準点として重心を採用したが、そうしたのは、作用・反作用の法則によって拘束力が打ち消し合い、重心運動が拘束力の影響を受けなくなるからであった。固定点がある場合、その固定点から受ける拘束力は打ち消されないので、重心にこだわる必要はない。

運動方程式は、回転に関する式だけになる

第10章で述べたように、剛体の位置・姿勢を決めるのは、剛体上の任意の基準点 𝒙0 と回転行列 𝑅 である。今の場合、 𝒙0 を固定しているのだから、 𝑅 だけが未知数となる。よって、運動方程式は、 𝑅 に関する部分、即ち、回転部分のみとなる。回転の運動方程式を解く際には、前章の11.2節で扱った方法が使えるはずである。

この章の方針

この章では、1点を固定する場合と2点を固定する場合について、それぞれの節で議論を行う:12.11点を固定した剛体12.22点を固定した剛体なお、これらの拘束条件以外にも、滑り・転がりという(馴染みはあるが見るからに複雑そうな)拘束条件もある。これらについては、次の第13章で扱う。

12.11点を固定した剛体

この節では、剛体上の1点 𝒙0 を固定した場合(右図)の運動方程式(7)を導出する。これは、回転のみの運動方程式である。また、外力として重力が働いている場合の数値計算を行う。

12.1.11点を固定した剛体の運動方程式:式(7)

剛体上の1点 𝒙0 を固定した場合でも、運動方程式を導く手順の大枠は、前章(の11.1.1節と11.1.2節)と同じである:1 質点要素の速度 ˙𝑿 を、自由な速度 𝝎 で表現し、2 運動方程式から、未知数である拘束力 𝑭c を消去する。3 後は、慣性モーメント 𝐼0 とトルク 𝝉0 を用いた形に整形する。 𝑭c 以下、順に見ていこう。

1 ˙𝑿 を 𝝎 で表す:式(2)

第11章の【11.1-注1】で見たように、質点要素の速度 ˙𝒙𝑖 は、「剛体上の1点 𝒙0 の速度 ˙𝒙0 」と「角速度 𝝎 」を用いて、以下のように書けるのだった: ˙𝑿≡⎡⎢ ⎢⎣˙𝒙1˙𝒙2⋮⎤⎥ ⎥⎦=⎡⎢ ⎢⎣1−𝒙10×1−𝒙20×⋮⋮⎤⎥ ⎥⎦⏟__⏟__⏟≡𝐴⁢[˙𝒙0𝝎]⎡⎢ ⎢⎣11⋮⎤⎥ ⎥⎦⏟≡𝛀(1) 拘束がなければ 𝛀 が自由な速度になるが、今は 𝒙0 を固定点しているので ˙𝒙0=𝟎 である。よって、自由な速度は 𝝎 のみであり、式(1)は以下のように書ける: ˙𝑿=𝐵⁢𝝎𝐵≡⎡⎢ ⎢⎣−𝒙10×−𝒙20×⋮⎤⎥ ⎥⎦(2)(3)

2運動方程式から 𝑭c を消去する:式(6)

次に、質点要素に対する運動方程式: 𝑀⁢¨𝑿=𝑭+𝑭c(4) から拘束力 𝑭c を消したい。ダランベールの原理ダランベールの原理により、拘束力 𝑭c は、任意の ˙𝑿 と直交する: ˙𝑿T⁢𝑭c=0 これに式(2)を代入すると、以下の公式が得られる: 𝐵T⁢𝑭c=0(5) 式(5)より、運動方程式(4)の両辺に 𝐵T を左乗すれば、 𝑭c が消せる: 𝐵T⁢𝑀⁢¨𝑿=𝐵T⁢𝑭 ¨𝑿 に式(2)(の微分)を代入すれば、 𝝎 に関する運動方程式が得られる: 𝐵T⁢𝑀⁢𝑑𝑑⁢𝑡⁢(𝐵⁢𝝎)=𝐵T⁢𝑭(6) 式の数は、 𝝎 の成分と一致するので、過不足のない方程式となっている。

3 𝐼0,𝝉0 を用いた形に変形する:式(7)

後は、式(6)の整形すればよいのだが、計算しなくても結論は推測できる。まず、今考えている運動が、「自由な剛体の運動」でも再現できることに着目する。実際、点 𝒙0 にある質点要素の質量が非常に大きく、初期速度が ˙𝒙0=𝟎 であれば、自由な剛体であっても 𝒙0 は固定点のように振る舞う(重力以外の外力を考えている)。この時、重心 𝒙g は 𝒙0 に一致する。このように考えると、運動方程式(6)は、「自由な剛体の運動方程式(の回転部分)において、基準点を 𝒙g から 𝒙0 に置き換えたもの」になると予想できる: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢(𝐼0⁢𝝎)=𝝉0𝐼0≡∑𝑖𝑚𝑖⁢(|𝒙𝑖⁢0|2−𝒙𝑖⁢0⁢𝒙T𝑖⁢0)𝝉0≡∑𝑖𝒙𝑖⁢0×𝒇𝑖(7) 𝐼0 は慣性モーメント、 𝝉0 はトルク。ともに、 𝒙0 が基準点である。これが正しいことは、実際に計算を行うと分かる(以下の【12.1-注1】)。

【12.1-注1】式(6)の各項の計算

式(6)の左辺の微分を括り出した時、各項は以下の赤字部分のようになる: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢[𝐵T⁢𝑀⁡𝐵(𝑑𝑑𝑡𝐵)T⏟=𝐼0⋅𝝎𝐵T]−(𝑑𝑑⁢𝑡⁢𝐵)T⁢𝑀⁡(𝐵⁢𝝎)⏟___⏟___⏟=𝟎=𝐵T⁢𝑭(𝑑𝑑𝑡𝐵)T⏟=𝝉0 ただし、 𝐼0 は 𝒙0 に関する慣性モーメント、 𝝉0 は 𝒙0 に関するトルクである: 𝐼0≡∑𝑖𝑚𝑖⁢(|𝒙𝑖⁢0|2−𝒙T𝑖⁢0⁢𝒙T𝑖⁢0)𝝉0≡∑𝑖𝒙𝑖⁢0×𝒇𝑖(8)

導出

左辺第1項

式(3)で与えた 𝐵 を代入する: 𝐵T⁢𝑀⁢𝐵=[𝒙10×𝒙20×⋯]⁢⎡⎢ ⎢⎣𝑚1𝑚2⋱⎤⎥ ⎥⎦⁢⎡⎢ ⎢⎣−𝒙10×−𝒙20×⋮⎤⎥ ⎥⎦=−∑𝑖𝑚𝑖⁢(𝒙𝑖⁢0×)2=∑𝑖𝑚𝑖⁢(|𝒙𝑖⁢0|2−𝒙T𝑖⁢0⁢𝒙T𝑖⁢0)=𝐼0⁢◼

左辺第2項

(𝑑𝑑⁢𝑡⁢𝐵)T⁢𝑀⁢𝐵⁢𝝎=[˙𝒙10×˙𝒙20×⋯]⁢𝑀⁢˙𝑿⁢⁢∣𝒙0 は固定点なので、˙𝒙𝑖⁢0=˙𝒙𝑖=[˙𝒙1×˙𝒙2×⋯]⁢𝑀⁢⎡⎢ ⎢⎣˙𝒙1˙𝒙2⋮⎤⎥ ⎥⎦=𝟎⁢◼

右辺第1項

𝐵T⁢𝑭=[𝒙10×𝒙20×⋯]⁢⎡⎢ ⎢⎣𝒇1𝒇2⋮⎤⎥ ⎥⎦=∑𝑖𝒙𝑖⁢0×𝒇𝑖=𝝉0⁢◼

12.1.2運動方程式(7)を正規形にする:式(9)

求めたかった運動方程式(7)は、自由な剛体における回転部分の運動方程式と同じ形である。よって、解き方も前章の11.2.2節と同じである。

数値的に解くには、正規形にすればよい:式(9)

即ち、式(7)を正規形(1階の微分方程式)に変形したもの: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢[𝑅𝐼0⁢𝝎]=[𝝎×𝑅𝝉0](9) を、数値的に解けば、剛体の運動 𝑅⁡(𝑡) が求まる。初期値としては、 𝑡=0 における赤字部分を与えればよい。もちろん、剛体の固定点の座標が 𝒙0 となるように、剛体の初期配置を調節しておく。なお、慣性モーメント 𝐼0 は、重心を基準としたもの 𝐼g が計算されていれば、以下の【12.1-注2】から容易に求められる。

【12.1-注2】慣性モーメントとトルクの変換公式(一般化された平行軸の定理)

重心 𝒙g を基準とする慣性モーメントおよびトルク、それぞれ 𝐼g,𝝉g が求まっているとする。この時、基準点を任意の点 𝒙0 に置き換えたもの 𝐼0,𝝉0 は、以下の公式により計算できる:( 𝒙0⁢g=𝒙0−𝒙g ) 𝐼0=𝐼g+𝒎⁢(|𝒙0⁢g|2−𝒙0⁢g⁢𝒙T0⁢g)𝝉0=𝝉g−𝒙0⁢g×𝒇(10) 𝒎 は剛体の総質量、 𝒇 は外力の総和である。これを、(一般化された)平行軸の定理という。

導出

𝒙𝑖⁢0=𝒙𝑖⁢g−𝒙0⁢g と書けることに着目すればよい。

第1式

𝐼0≡−∑𝑖𝑚𝑖⁢(𝒙𝑖⁢0×)2=−∑𝑖𝑚𝑖⁢[(𝒙𝑖⁢g−𝒙0⁢g)×]2⁢⁢∣二項展開:(𝐴+𝐵)2=𝐴2+𝐴⁢𝐵+𝐵⁢𝐴+𝐵2=−∑𝑖𝑚𝑖⁢(𝒙𝑖⁢g×)2−(𝒙𝑖⁢gの1次の項)−∑𝑖𝑚𝑖⁢(𝒙0⁢g×)2⁢⁢∣ ∣ ∣ ∣ ∣(𝒙𝑖⁢gの1次の項)は以下の関係式により、消える:⁢∑𝑖𝑚𝑖⁢𝒙𝑖⁢g=∑𝑖𝑚𝑖⁢(𝒙𝑖−𝒙g)=𝑚⁢(𝒙g−𝒙g)=𝟎=𝐼g+0+𝑚⁢(|𝒙0⁢g|2−𝒙0⁢g⁢𝒙T0⁢g)⁢◼

第2式

𝝉0≡∑𝑖𝒙𝑖⁢0×𝒇𝑖=∑𝑖(𝒙𝑖⁢g−𝒙0⁢g)×𝒇𝑖=𝝉g−𝒙0⁢g×𝒇⁡◼

12.1.3例題重力下における、固定点を持つ剛体の運動方程式:式(12)

外力として、重力が働いている場合を考える。

トルク 𝝉0 :式(11)

外力は、「固定点 𝒙0 まわりのトルク 𝝉0 」の形でのみ、運動方程式(7)に含まれる。トルク 𝝉0 を求めるには、定義式(8)に 𝒇𝑖=𝑚𝑖⁢𝒈 を代入すればよい: 𝝉0=∑𝒙𝑖⁢0×𝑚𝑖⁢𝒈=𝒙g⁡0×𝑚⁢𝒈(11) これは、重心 𝒙g に全ての重力が集中している場合のトルクに等しい。基準点が 𝒙g ではないので、前章のように 𝝉0=𝟎 にはならない。

運動方程式(12)

上式を運動方程式(7)に代入すると、解くべき方程式は以下のようになる: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢(𝐼0⁢𝝎)=𝒙g⁡0×𝑚⁢𝒈(12)

数値シミュレーション

例として、「頂点の1つを固定した三角錐」について数値計算を行うと、右図のようになる。質量は、残りの3頂点に集中している。

12.22点を固定した剛体

固定点が2点 𝒙0⁢𝒙1 の場合の剛体の運動方程式(15)を導く。これは、 𝒙0⁢𝒙1 を通る軸周りの回転運動である。また、外力として重力が働いている場合の数値計算を行う。

12.2.12点を固定した剛体の運動方程式:式(15)

2点を固定した場合の運動方程式の導出は、前節の12.1.1節をなぞればよい。違いは、自由な速度だけである。

自由な速度は1成分 𝜔 のみ:式(13)

運動方程式は、自由な速度に対する方程式なのだから、まず、自由な速度を求める必要がある。前節では角速度 𝝎 が自由な速度であったが、固定点 𝒙1 を追加した場合、 𝝎 にも拘束がかかることになる。実際、固定点は静止: ˙𝒙1=𝟎 しているのだから、式(2)の第1成分はゼロである: 𝒙10×𝝎=𝟎 この式は、 𝝎 と 𝒙10 が平行であることを示しているので、結局、 𝝎 の大きさに対応する 𝜔 が自由な速度である( 𝜔 はマイナスにもなる): 𝝎=𝜔⁢ˆ𝒙10(13)

固定軸周りの剛体の運動方程式:式(14)

後は、12.1.1節の 1~ 3の議論を繰り返せば、運動方程式が得られる。実際に計算すると以下のようになる(導出は以下の【12.2-注1】): ˙𝜔=𝝉10𝐼10𝝉10≡ˆ𝒙T10⁢𝝉0(固定軸周りのトルク)𝐼10≡ˆ𝒙T10⁢𝐼0⁢ˆ𝒙10(固定軸周りの慣性モーメント)(14) 𝒙10=𝒙1−𝒙0 であり、 𝐼0,𝝉0 は式(7)と同じである。また、 𝐼10 は定数になるので、一度計算するだけでよい。

参考回転角 𝜃 で表した運動方程式:式(15)

式(14)のまま解いても良いが、軸周りの運動なので、回転角 𝜃 に対する方程式にすることもできる。実際、 𝜔=˙𝜃 が成り立つので(第10章の10.2.2節の 𝝎 の解釈部分)、式(14)は以下のようになる: ¨𝜃=𝝉10𝐼10(15) 𝑡=0 における初期値 𝜃,˙𝜃 を与えた上で、これを解けば 𝜃⁡(𝑡) が求まる。 𝜃 のプラス方向は、 ˆ𝒙10 の周りの右ねじ回転方向であり、予め、原点( 𝜃=0 がどの方向を向くか)を決めておく。また、 𝜃 と回転角 𝑅 の関係式は、第10章のロドリゲスの回転公式【10.2-注1】で与えられる: 𝑅⁡(𝜃)=ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10+cos⁡𝜃⋅(1−ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10)+sin⁡𝜃⋅ˆ𝒙10×(16)

【12.2-注1】運動方程式(14)の導出

12.1.1節の 1~ 3の議論を繰り返すことで、固定軸周りの剛体の運動方程式(14)を導く。

導出

整形前の運動方程式:式(19)

1今の場合、質点要素の速度 ˙𝑿 を表す式(2)に対応するのは、同式(2)に式(13)を代入した ˙𝑿=𝐶⁢𝜔𝐶≡𝐵⁢ˆ𝒙10(17)(18) である。後は、2運動方程式(4): 𝑀⁢¨𝑿=𝑭+𝑭c に 𝐶T 辺々左乗して拘束力 𝑭c を消し: 𝐶T⁢𝑀⁢¨𝑿=𝐶T⁢𝑭 3その ¨𝑿 部分に式(17)を代入したもの: 𝐶T⁢𝑀⁢𝑑𝑑⁢𝑡⁢(𝐶⁢𝜔)=𝐶T⁢𝑭(19) を変形していけばよい。

運動方程式(19)の整形

式(19)の左辺の微分を括り出した時、各項は以下の赤字部分のようになる: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢[𝐶T⁢𝑀⁡𝐶(𝑑𝑑𝑡𝐵)T⏟ˆ𝒙T10⁢𝐼0⁢ˆ𝒙10⁢𝝎𝐵T]−(𝑑𝑑⁢𝑡⁢𝐶)T⁢𝑀⁡(𝐶⁢𝜔)⏟___⏟___⏟𝟎=𝐶T⁢𝑭(𝑑𝑑𝑡𝐵)T⏟ˆ𝒙T10⁢𝝉0

左辺第1項

𝐶 の定義(18)により 𝐶=𝐵⁢ˆ𝒙10(20) である( 𝐵 は式(3))。これを使えば、 𝐼0 を括り出せる: 𝐶T⁢𝑀⁢𝐶=ˆ𝒙T10⁢𝐵T⁢𝑀⁢𝐵⏟=𝐼0⁢ˆ𝒙10 これが定数であることは以下のように分かる: 𝑑𝑑⁢𝑡⁢(ˆ𝒙T10⁡𝐼0⁢ˆ𝒙10)=ˆ𝒙T10⁡(𝑑𝑑⁢𝑡⁢𝐼0)⁢ˆ𝒙10=ˆ𝒙T10⁡(𝝎×𝐼0−𝐼0⁢𝝎×)⁢ˆ𝒙10∵前章の【11.1-注3】=0−0∵式(13)

左辺第2項

【12.1-注1】と同様にゼロである: (𝑑𝑑⁢𝑡⁢𝐶)T⁢𝑀⁡(𝐶⁢𝜔)=𝟎

右辺第1項

式(20)を代入すればよい: 𝐶T⁢𝑭=ˆ𝒙T10⁢𝐵T⁢𝑭⏟=𝝉0◼

12.2.2例題重力下における、固定軸を持つ剛体の運動方程式:式(22)

例題として、固定軸を持つ剛体の、重力下での運動を考える。

運動方程式:式(21)

まず、トルク 𝝉0 は、1点のみを固定した場合の式(11)と同じである: 𝝉0=𝒙g⁡0×𝑚⁢𝒈 よって、運動方程式(15)は以下のようになる: ¨𝜃=ˆ𝒙T10⁢𝒙g⁡0×𝑚⁢𝒈ˆ𝒙T10⁢𝐼0⁢ˆ𝒙10(21) 右辺において、 𝒙g⁡0 以外は、全て定数である。

回転角 𝜃 に関する運動方程式:式(22)

運動方程式(21)を計算しやすくするには、完全に 𝜃 に関する式にするのがよい。そのためには、 𝒙g⁡0 を 𝜃 で表式せばよく、実際に計算すると以下のようになる(導出は以下の【12.2-注2】): ¨𝜃=−𝑚⁢𝒈T⁡(1−ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10)⁢˜𝒙g⁡0ˆ𝒙T10⁢𝐼0⁢ˆ𝒙10⁢sin⁡𝜃(22) 𝜃 の原点は、重心が最も下がった位置とし、その位置での 𝒙g⁡0 を ˜𝒙g⁡0 とおいている。緑字部分は定数なので、任意の配置を1つ決めて計算しておけばよい。この運動方程式(22)は、極座標表示の2次元振り子(第9章の9.2.2節)と同じ形になっている。

数値シミュレーション

数値計算を行うと、右図のようになる。

【12.2-注2】運動方程式(21)の分子

運動方程式(21)の分子: ˆ𝒙T10⁢𝒙g⁡0×𝑚⁢𝒈(23) を変形して、回転角 𝜃 のみが未知数になるようにすると、以下のようになる: −𝑚⁢𝒈T⁡(1−ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10)⁢˜𝒙g⁡0⁢sin⁡𝜃(24) ただし、重心が最も下がった位置を 𝜃=0 とし、その位置での 𝒙g⁡0 を ˜𝒙g⁡0 とする。

導出

まず、 𝒙g⁡0 と ˜𝒙g⁡0 は、回転行列 𝑅 で結び付けられる: 𝒙g⁡0=𝑅˜𝒙g⁡0 これを、( 𝑅 に回転公式(16)を代入して) 𝜃 に関する式にした後、式(23)に代入して変形すれば、式(24)になる: 式(23)=𝑚⁢𝒈T⁡ˆ𝒙10×𝒙g⁡0(∵𝒂T⁢𝒃×𝒄=𝒄T⁢𝒂×𝒃)⁢⁢∣ ∣ ∣ ∣ ∣ ∣𝒙g⁡0=𝑅⁢⁢˜𝒙g⁡0=[ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10+cos⁡𝜃⋅(1−ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10)+sin⁡𝜃⋅ˆ𝒙10×]⁢˜𝒙g⁡0ˆ𝒙10׈𝒙10=𝟎𝒈T⁡ˆ𝒙10×1⋅˜𝒙g⁡0=0(∵3つのベクトルは同一平面上にある)=𝑚⁢𝒈T⁡ˆ𝒙10׈𝒙10×⁢˜𝒙g⁡0⁢sin⁡𝜃⁢⁢∣ˆ𝒙10׈𝒙10×=−(1−ˆ𝒙10⁢ˆ𝒙T10)(∵簡約公式【10.2-注2】)=式(24)⁢◼